+++++++++ 永 眠 +++++++++

 

■わかれ

塀の上から声をかけられて
いつのまにか18年が過ぎていたなんて。。
お別れなんてもっともっと先の事かと思っていたのに。。。

愛猫の萩(はぎ)は、今年に入ってから突然ゴハンを食べなくなりました。
年齢的にも充分高齢なので、一種のボケが始まったと思い、夫と二人がかりで流動食を与えていたのですが、 やはり、体のどこかで癌が再発していたのかもしれません。日に日に食べ物を拒絶して、もう水以外何も食べてくれなくなりました。それでも小康状態を保っていたのに1日の夜から容態が急変したのです。鼻でしか息が出来ない筈なのに、舌をつぼめて口呼吸を始め、時折小さな痙攣も少しありました。でもそれでも、大事には至らず発作が治まったら妙に甘えてきました。その様子を見て、私達はとても不安になりました。2日の朝、目覚めると、元気だった頃のように私の左肩に寄りそうように寝ていた萩。頭をなぜると大きな目を見開いてみつめられました。萩なりに何かを感じているのか浅い呼吸を繰り返しながらも定まらない目で私を探し、安心したように寄り添ってくれました。それはまるで最後のお別れを言っているかのようで。
萩のメッセージに気付いてあげる事ができてよかった。
あの時の萩の目は、忘れないからね。極端に痩せてしまって外見は全然変わってしまったけれど、18〜19才とは思えないくらいに目はシミもなく、澄んでいて緑がかったキレイな目が印象的でした。外にも出た事がないので、ピンク色の肉球も愛らしい、本当にキレイな三毛猫ちゃんでした。午後3時を過ぎた頃、フラフラしながら起き上がり自力でトイレに行き、トイレから離れた途端、呼吸が荒くなり、その場で横たわってしまった萩。慌てて抱きかかえて暖かい部屋に連れ戻しても呼吸は益々荒くなり、それでも私の願いに答えるかのように萩なりに頑張ってくれていたと思います。最後に力を振り絞るようにお気に入りのこたつの中に入った途端、「ドサッ」という音と小さな声を二回発して、
力尽きたように逝ってしまいました。覚悟はしていたけれど悲しくて悲しくて、
一日経っても涙がこみあげる。暫く、萩の思い出に浸らしてくださいね。

萩、えらかったよ・・萩、ありがとう・・萩、やすらかにお眠り・・・

今から思うと、色んな事にツイテいたようにも思います。
運悪く1日は、夫も出かけてしまうので、本当にどうしようかと思っていたのですが、同僚の好意で出勤日を交代してもらい、仕事を休む事ができて本当に有難かったです!ずーと萩の側にいて、最後を看取ってあげる事ができた事が、私にとっての救いになりましたから。色々とお世話になりました。
そして、暖かい励ましのお電話とメールを沢山ありがとうございました。


 

■よる

2日の夜、 夫が帰宅するとまだおなかが温かかった萩。 夫は優しく萩の頭を体を撫ぜた後、目が傷つかないようにテキパキと顔の保護をしてくれました。
着替えを済ませ一服している夫に今日の萩の事を泣かずに報告できたのに、
ジィーと顔をのぞきこんで、両手で私の顔を包んで、
「ひとりで、えらかったね」って。涙がもう止まらない。。。

萩の亡がらは、夫の仕事場に一角に安置しているんですが、
夫が言うには、このあたりにチョコッと座っている気がすると、私が寝ている足元あたりを指さすんです。萩、まだいるんですね。私には、見えないし気づいてあげれないけれど、それだけでとても嬉しい。
出来る事なら、いつまでもいてほしい。。。

4日の夜、 萩の亡がらは、天に召します。

萩、生まれ変わっても声をかけてね。
待っているから。。


 

■後記

萩をサイドボードから、テレビ台のキャビネットに移動する。
いつもそこにいると思うと安心するし。

2月22日
ぼたんがへたりこんでキャビネットの中の萩の写真をみつめていた。
萩とダブッていや〜な予感。思わず、オットと顔見合わせる。
取るものもとりあえず、ダッシュで病院に連れて行く。
精密検査結果:肺に白い影、心臓が弱っている。

この日をさかいに、ぼたんの投薬が始まりました。
一生飲まないといけないらしいです。

オットとの共同作業。
ぼたんに拒絶されても、頑張るからね。。

2008年2月は、我家にとって忘れられない年になりました。



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