ぼたんちゃんの成長記
おはぎ うたまる
+++++++++ 永 眠 +++++++++

 

■わかれ

日に日に悪くなっていたので、いつかはと覚悟していたけど
その日を迎えると、やっぱり切ないし悲しい。 今から思えば、去年の2月、
ぼたんがへたりこんで、キャビネットの中のお萩の写真をみつめていた。
あの日から、少しずつ体のどこかが悪くなっていったかもしれない・・・
あの前後も、どちらかの足をひきずっていた…っけ。
結局、びっこ足の原因は、つきとめられなかったけれど、
半日お預かりでレントゲンなどの精密検査結果、肺に白い影を見つける。
そのため心臓が弱っていた。この日から、ぼたんの投薬が始まりました。

今年の11月、又、妙な歩き方をしていた。
今度は首が一方向に曲がっていて、それに体がついて行くような・・・
前後して、尿に血が混じっていた。
とにかく病院に連れて行き、止血剤と抗生物質等の薬が出される。
何が原因で、何の薬が効いたのかわからないが首の曲がりが治ってきた。
血尿も止まったけれど、だんだんと歩くのがしんどくなっているようで、
それに合わせて、トイレの外に粗相の回数がやけに多くなる。
トイレの場所を、ぼたんの寝床のあるお部屋に移動する。
もう歩くというよりは、時間をかけながら転がるように移動していた。
粗相は、ぼたんだった。トイレの縁をまたげなくなってしまったらしい。

12月に入ると、歩けなくなり、寝たっきりになってしまった。
これからは、水も薬もサイズの違う注射器で与えなくてはならなくなり、
この看護を、夫がつきっきりで面倒をみてくれました。
まだ食欲があるので安心はしていたのですが、何せ寝たっきりなので、 便秘の苦しみが、ぼたんを待っていました。気がつくと、 少しずつですが、ボーとする時間が長くなってきていました。 でも元気のイイときは、前足で、いらないと制することが出来たぼたん。でもその回数も徐々に減ってきたような・・・
クリスマスは、人パパのお手製の生クリームを少しだけなめてくれました。
看護に疲れて、寝たっきりのぼたんによく添い寝をしている人パパでした。

1月に入ると、ごはんも水も薬も注射器で与えなくてはならなくなり、
夫か私のどちらかが家に残るようにしていました。
意識が飛んでいるのか、ボーとする時間が小刻みに多くなった。
便秘がひどくって苦しいのか、体をそっている姿が可愛そうなので、
お正月明け早々、病院に連れて行った。 体重を量ると、
3.6キロの体重が、1ヶ月で2.6キロに減っていたって・・・
12日の夜10時前、ぼたんに異変が。どす黒い血尿が・・・
ぼたんに添い寝をしていた夫を慌てて起こす。
それからの事は、あまりにもリアルなのでここではお話し控えますね。


夜中2時50分過ぎ、ぼたんが逝ってしまいました。。。

今日が終るまで、夫の傍らに置いておく事にしました・・・



 

■12日

朝、夫の傍らには、バスケットの中で眠っているぼたん。
明け方のお別れが嘘のようで、頭をなぜながら声をかけると、
いつものようにお口だけ開けて、お返事をしてくれるようで・・・
でも冷たい、どうして冷たいのって自問自答している自分がいる。
どうしよう、今になって涙が止まらない・・・
甘える息子猫うたまるにぼたんが重なって涙が止まらない・・・

気配を感じたのか、夫が起きていつものようにぼたんに顔をうずめる。
ずーと付きっきりで介護をしていた夫が「冷たいね」ってつぶやいた。
日に日に悪くなっていくのを目の当たりにしていたから、可哀相でした。
なかなか寝付かれなかったので眠るまでふたりで話をしていたんだけど、
「もう動物さんはやめよう、うたまるで終わりにしよう」って・・
彼の嘆き、心情が物語っていて、返す言葉がみつからない・・


今日12日がお通夜で、明日13日がお葬式。
お萩と同じお葬式屋さんにお願いしました。

・・・


 

■13日

階段下、夫の仕事場に安置されているぼたん。
夫が丁寧に亡きがらを扱ったので、その姿は、その丸まった眠りかたは
いつものぼたんそのもので、昨日から何度となく錯覚を起こしている。
頭をなぜながら声をかけるといつものようにお口だけ開けてお返事をしてくれるようで、立ち上がって大きな伸びをして振り返ってくれるようで
でもいくら待っても動いてくれない、冷たいだけ・・・
こんなに愛らしいのに、ここにいるぼたんとのお別れが迫っている。
やばい、困った・・・涙が止まらなくなっちゃった・・・
カタカタという音とともに夫が起きてきて、階段を下りてきた。
いつものように頭に手を伸ばし、顔をのぞきこんでいる。
そして、がっかりしたように溜息つきながら「冷たいね」ってつぶやく。
顔を見合わせながらうなずきあい、気を取り直して身支度をする。
お葬式車が到着する前にお葬式場所の下見とお花屋さんに行って今日と明日の分のお花を買いに行きました。夫が選んだ色は、オレンジ色のスイトピー&デイジーの花束とキミドリ色のスイトピー&かすみ草の花束。ぼたんはオレンジ色が似合うコだったから、オレンジ色の花束で送り出す為に準備をしました。約束の時間通りお葬式車が到着して、下見した場所までシゲコちゃん(ビートル)で先導して、ぼたんを連れて行きました。昨日までのお天気がウソのように晴れ渡った空の下でぼたんを託し、最後のお別れをしてその場でしばらく見守った後、私達は先に戻り、ぼたんの帰りを家で待ちました・・・

13日午後3時、ぼたんの亡がらは、天に召しました。

お萩の時よりも時間が短かったような気がした。
長い間、色んな薬を飲んでいたせいかもしれない ・・・


 

■後記

早いものです。
ぼたんがお星様にになって、一週間が経ちます。
ぼたんをおもいやるだけで、いまだに切なくてやりきれないけど、
ぼたんがいてくれたから、我家は楽しい猫ライフを続けられました。
猫社会の事や、可愛いコネコ達の誕生から離乳までお世話が出来たし、
今まで知らなかったブリーダーの世界も垣間見られたし、
ホームページも公開する事が出来たし、ぼたんには本当に感謝しています。


ぼたんからのメッーセージは、
夫 ・・・前足を握って添い寝をしていたら〜、ギューッと二回握り返してくれた。
私 ・・・「ぼたん、ただいま」って頭をなぜたら〜、
目が開き、いつものようにお口だけ開けて、お返事をしてくれた。

ありがとう・・・ぼたん。やすらかにお眠り・・・ぼたん。
もし、生まれ変わったら、一番に人パパの所にきてあげて。
人ママも、うたまるも忘れないでね、待っているから。


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